最近、
ある記事を読んだ。
中年の会社員。
特別高収入ではない。
だが、
20代から投資を続けた。
飲み会へ行かない。
旅行もしない。
ブランド品も買わない。
欲しい物も我慢する。
その代わり、
毎月積み立てる。
景気が良くても積み立てる。
暴落しても積み立てる。
ひたすら積み立てる。
そして気付けば、
資産は1億円を超えていた。
多くの人が羨む人生だろう。
私も、
その努力は素直に凄いと思う。
30年。
言うのは簡単だ。
しかし、
何かを30年間続けることは難しい。
だから彼は、
間違いなく努力した人だ。
だが、
ある夜。
胸の激痛で目が覚めた。
息が苦しい。
冷や汗が止まらない。
そのまま床へ倒れ込んだ。
救急車。
病院。
そして救急隊員から聞かれた。
「どなたに連絡しますか?」
彼は言葉に詰まった。
連絡する相手がいなかった。
その時、
初めて思ったという。
「お金だけあっても意味がなかった」
と。
この記事を読んで、
多くの人はこう考えるだろう。
「だから人生は楽しむべきだ」
「お金より人間関係だ」
「投資ばかりするからだ」
だが私は、
少し違うことを考えた。
彼は本当に失敗したのだろうか。
医療現場で働いていると、
人生の終盤を垣間見ることがある。
長く生きた人。
若くして病気になった人。
突然倒れた人。
様々だ。
だが、
ある共通点がある。
人は最後に、
通帳を見ない。
株価も見ない。
投資信託の評価額も見ない。
最後に見ているのは、
人だ。
家族だったり。
友人だったり。
昔の思い出だったり。
病室で交わした何気ない会話だったりする。
私は検査室で働いている。
病室に長くいる仕事ではない。
それでも時々、
聞こえてくる。
家族の笑い声。
昔話。
孫の話。
旅行の話。
若い頃の失敗談。
不思議なことに、
株価の話はあまり聞こえてこない。
「もっとお金が欲しかった」
という言葉も、
あまり聞かない。
その代わり、
こんな言葉は聞く。
「あの時会いに行けばよかった」
「あの人にありがとうと言えばよかった」
「もう一度会いたいな」
人間は最後になると、
数字ではなく記憶を数え始めるらしい。
だから私は思う。
問題は、
彼が1億円持っていたことではない。
1億円しか持っていなかったことだ。
お金は増えた。
では、
それ以外はどうだったのだろう。
思い出。
経験。
挑戦。
人との縁。
笑った回数。
誰かを助けた記憶。
そういう資産は、
どれくらい残っていたのだろう。
投資の世界には、
複利という言葉がある。
時間を味方につける力だ。
私は最近、
人生にも複利があると思っている。
経験の複利。
挑戦の複利。
人との縁の複利。
優しさの複利。
若い頃に積み上げたものは、
後になって思わぬ形で返ってくる。
だから人生は面白い。
そして残酷でもある。
積み上げなかったものは、
後から買い戻せない。
お金は取り戻せる。
仕事も変えられる。
失敗もやり直せる。
だが、
昨日という時間だけは戻らない。
私は時々考える。
もし自分の葬式があったとして、
何と言われたいだろうか。
「資産1億円を築いた人でした」
そうだろうか。
「投資が上手な人でした」
それだろうか。
違う。
「困った時に手を差し伸べる人でした」
「優しい人でした」
「変なことばかり考えていた人でした」
「一緒にいると面白かった人でした」
そんな言葉の方が、
少し嬉しい気がする。
人生で本当に大切なことは何か。
人によって違う。
それでいい。
だが、
一つだけ確かな方法がある。
自分の葬式で、
何と言われたいか考えてみることだ。
その言葉の中に、
きっと自分が大切にしたい人生が隠れている。
人生最大の確定損失は、
株価の暴落ではない。
会わなかった人だ。
言えなかった言葉だ。
先送りにした挑戦だ。
そして、
生きているうちにしか積み立てられないものを、
後回しにしたことなのかもしれない。
もし今日が人生最後の日だとしたら、
あなたは誰に会いに行きますか。
私はたぶん、
会いたい人の顔を何人か思い浮かべる。
そして、
その人たちに会えるうちが、
まだ人生の含み益なのだと思う。

先に英語の方を読んで後からこれで二回目。そうなんですよ、お金だけじゃ無いんですよね。
最近立て続けに友人が亡くなったり、連絡を取り合っていなかった友人が大病をしていたとか…そして自分にとっての1番の幸せはなんだろうって本当に考えました。結論、なんて自分は幸せなんだろう!この何気ない日常が!と。
子供たちにも今度会ったら抱きしめて伝えたい。
そして何より健康が第一です!
このテーマについてはまたまとめて記事に残したいと思っています。
気づきをありがとうございます。
ちょうど、年齢的に自分も この内容と同じ事を考える時があります✨心に刺さりました。
今 セカンドステージの私は 大切な人達とゆっくり時間を過ごせる事を1番に考える….これで良いんだ✨と…